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世界

ナカツクニ

この世界は3つの「層」に分けられていると考えられており、ナカツクニとは人間などが生きる普通の世界。天上と地下に挟まれた中央の層を意味する。
日本ではナカツクニと呼ばれるが、海外ではガイア、もしくは地球そのものと混合してアースと呼ばれるケースもある。
ただし、色神の大本が日本の神々であることから、最近は「NAKATSUKUNI」と英製和語として呼ばれることも増えてきている。

タカマガハラ、ネノクニ

ナカツクニのほかの、2つの層。
タカマガハラは色神たちが治める場所とされ、ネノクニは死んだ罪多き魂が堕とされる地獄とされる。

トーキョー

ナカツクニにある島国・日本の首都。特殊WAS本部(日本中央支部)が存在する。
都内のいくつかの場所に「要石」=「色門」が置かれ、その力を利用した特殊な結界が世界の色を守っている。そのことから、関係者には”中央結界都市”と呼ばれる。
都内から他県へ移動するには、都内にある「ターミナル」からリニアを利用する。ターミナルは東西南北及び中央にそれぞれ「メインターミナル」がある他、メインターミナルまで出られるように細かい位置に小さなターミナルがある。

彩央学園(さいおうがくえん)

中高一貫教育の共学制を持つ教育機関。
同じ敷地内に中等部・高等部が存在し、偏差値としては平均からやや高め程度。
ある事件の現場となる。

彩咲大附属高等学校(あやさきだいふぞくこうとうがっこう)

音楽大学として一定の地位を持つ彩咲大学の附属校。
音楽科と普通科が存在し、それぞれで使う施設が別となっている(敷地内に2つ学校があるものと同じ。それぞれの行き来も別の校門を出入りしている)。

色と魔法

色神信仰

世界にあるもの、特に命あるものは「色」によって存在している。
逆にいえば、色を失えば命を失うと同義である————という前提がある。

世界を作り給うた、それぞれの色を司る神=色神(しきがみ)は、その10の「色」を以て、「色亡きもの」を封じているという伝説による信仰。神への信仰ではあるが、ナカツクニの人間たちは皆当然のようにそれを受け入れている。

色の属性

物理属性、精神属性、原始属性の三種に大きく分別できる。
同じカテゴリ内で相剋があるが、別カテゴリ同士では相剋はない。
基本的にひとり一種類の属性を持っている。

物理属性
火は木に強く、水は火に強く、雷は水に強く、木は雷に強い。
精神属性
光は闇になり、闇は心になり、心は念になり、念は光になる。
原始属性
すべての色を束ねる「有」とすべての色の下地となる「地」、すべての色の対極である「無」も色とみなす場合は原始属性にカウントされる。
「有」には「天」の属性も含まれ、「地」とともに下位8種の色の力を受けて天地の力で「無」を封じる属性でもある。

色を失うこと、ないことの意味

透明なものはこの世界では存在しない。
鏡はあくまで銀などの金属の反射である。硝子やビニールにおいては完全無色のものは存在せず、薄く白などの色が混ざり込んでいる(この世界の法則として、どうやってもそうなる、ということ)。

人間においては、「色盲」の存在が挙げられる。
この世界では特定の疾病(後述)にかからない限り、全色盲とはならない。
本人が色を感じられないだけで、第三者から見れば普通の命あるものであるが、色を感じられない状態を「色亡きもの」の前段階とみなす風潮があり、治療法の研究が進められている。

色を失う病

世界で流行している「根源疾病」。
根本からの治療は現時点不可能であり、医療では進行を遅らせることしかできない。
解脱・転身によってカラレスになった場合において、救済者の、魔法の行使によって「浄化」という形で病から解放されることができるが、それすなわち死を意味する。
WASではこの疾病に対し、早期での浄化・治療ができないかの研究を進めている。

症状のカテゴライズ

STAGE03までは任意隔離、STAGE04以上は強制隔離とし、研究の被験者となる(進行してSTAGE05に至った場合はWAS所属の救済者に浄化=始末される)。
基本的にはSTAGE01から順に進行していく疾病であるが稀に最初からSTAGE05での発症(=転身)が発生する。
いつまでもSTAGE01〜02でいる人物もいれば、一瞬でSTAGE05になるケースもある。
「人の身を捨てる過程」であるとし、前段階での発症を経てSTAGE05に至るケースを「解脱」、「人の身から変化するもの」であるとし、最初からSTAGE05での発症を「転身」と呼ぶ。

それぞれ個人ごとに耐性が違うので、完全な同一タイミングで複数名が解脱・転身することはないといわれているが、過去には同一時刻同一現場での集団による転身事件が発生している。

STAGE01
突然、透明なもの(透明感があれば有色もOK。ただし、完全な無色透明が理想)を好みだす。
STAGE02
自我維持率が100%を下回り始める。下限90%まで。
色のあるものに触れることを極端に恐れるようになる。
STAGE03
自我維持率89%〜50%。
手先や足先などがカラレス化する瞬間がある。幻影に等しく、すぐに元に戻る。
色のあるものに触れると皮膚が焼ける。
STAGE04
自我維持率50%を切る。
身体がカラレス化をはじめる(前STAGEのような幻影ではなく実体がカラレス化する)。
STAGE05
完全なる変質。
自我維持率10%以下からこのSTAGEとされ0%になると完全にカラレスとなる。

原因

根本の原因は不明である。
WASの研究により、罹患する基準は各個人が多少なり持つ魔力の強さと、生活習慣に左右される。前者が強くても自堕落な生活をしていれば罹患しやすく、前者が弱くとも健康的な生活をしていれば罹患しにくいとの報告がある。
あくまで目安のため、誰が罹患してもおかしくない、それでいて明確な予防法がないというのが基本の見解。

疑いがあると思ったら

各県に1箇所以上が存在する、【○○・ワズ・メディカル・センター】(○○、にはそこの地名が入る)に速やかに受診するよう呼びかけている。
該当病院はWASによる管理が行われているため、他の病院よりも手厚いサポートが受けられる。また、一部地域(離島など)在住のためにすぐに受診が難しい場合は、ドクターヘリなどの派遣も積極的に受けてくれる。

転身・解脱による事件

都営ホール集団転身事件
都営ホールにて開催されたピアノコンクールの最中に発生した集団転身事件。
転身したカラレスの破壊もしくは混乱した観客の行動によってか、火災も同時発生したために全員が軽傷以上の被害であるが、死亡したのは転身に至った5名のみであり、転身事件としての被害は軽度として区分される。
なお、この事件の最中で魔法の力に覚醒した人物がおり、後にWASへ加入している。

”カラレス”

この世界における、絶対悪。敵。
色彩を失った異形の怪物たちであり、クリアー・シンドローム患者の末路。
彼らに接触をうけたものもまた色彩を奪われ、命を落とし、カラレスとなる。

基本的には皆、意思疎通のできない異形のものであるが、極稀に意思疎通のできる個体、更には、人間としての姿を維持したままカラレスになる個体がいる。
そのスペックに合わせ、WASでは通常個体を「Lv1」、意思疎通のできる個体を「Lv2」、人型の個体を「Lv3」と称し、分類している。レベルが上がるほど色を奪う能力のレベルも跳ね上がり、Lv3以上はカラレスとしてのスペックの高さによって更にレベルを上げて呼び、人型でなくても脅威性が高ければLv3以上に該当するものもある。

ウツロタンポポ

見た目はニホンタンポポそっくりであるが、タンポポ特有の色彩が一切ない、見るものを虚無の心地にさせる不思議な植物。
ナカツクニにおいて、色を奪うもの(カラレス)とともに広がっていく。

WAS

WORLD ARTIGAZER SYSTEMS。
発足は80年前。名誉会長にカズヤの曾祖父である加賀原雲雀がいる。
元々は加賀原財閥を主体とした各国の一流企業の協賛による団体であったが、カラレスによる被害を重視した国連より特別許可を与えられ、国際連邦機関のひとつになった。現在は日本・トーキョーにある組織を本部とし、国内数カ所のほか、アメリカ・ロシア・イギリスなど世界各国にも支部を持っている。
メインの運営は各国からの公費で行われるようになったが、開発・研究面では今も企業からの献金が罷り通っている(この研究の副産物として医療での新発見もある)。

特務局

WASのうちでも隔離された特殊部隊。カラレス(下記)に対抗するためのチームとなっている。

探索班”サーチライト”
カラレスやその予備軍(前述の疾患予備軍)の捜索・調査を行う。
行動班”プレゼンター”
主戦力。対カラレスの戦闘を行う者の部署。
管理部”パトロン”
特務局総務部とも。カラレスに関わる全案件を統括する。
開発整備部”アトリエ”
救済者(下記)の装備の開発・整備や魔法の研究を行う。

魔法(アート)

人間を含む、世界の命に宿る色の力=魔力(マナ)を使って行う術式。
一般には知られていないものであり、これの行使には、何らかの形で魔法の存在を知り、かつその使役の仕方を「本能的に」理解する必要がある。

救済者(アーティスト)
現在魔法を扱える人間は基本的にWASに所属する形となっており、この呼び名を与えられてエージェントとして活動を行うことになる。
名前の由来は、その魔法をもってカラレスを浄化し、その宿主となった人間を死の形をもって助けるさまから。

魔法の属性色

人はその生命に、色神が司る色(無を除く10属性。実際には有属性・地属性は確認例がないため、8属性とされる)のうち1つを生まれ持って備えており、魔法の行使はその属性のものに限られる。

魔法のシステム

自身の中にある魔力を、放出場所(手や足、口などが該当する)に集め、放つのが基本形。
集めるとは己のイメージによって行使されるが、イメージしやすくするために呪文を考えたりする者もいる。
救済者はその基本のシステムを、「描具」を媒介とすることで更に効率・高威力化して放つことができる。

描具(ガジェット)
戦闘時に召喚される武器となるアイテム。
持ち主の魔力をインク化し、『無』の属性を持つ相手にダメージを与えることができる。
式服(クロス)
救済者たちの戦闘服にして、制服。
パッと見は普通の衣類であるが、魔力の浸透性が高く、対『無』属性への耐性が高くなっている。